結膜の病気
眼科受診の原因で一番多いのが、結膜の病気です。結膜は目の表面を覆っている粘膜です。眼球側にある眼球結膜(白目)と眼瞼側にある眼瞼結膜(赤目)の二種類があります。
結膜下出血
救急外来で多いのが結膜下出血です。
白目の毛細血管が切れて、眼が真っ赤になることがありますが、これは病気ではありません。鼻血と同じようなものです。
結膜浮腫
次に多いのが結膜浮腫と言って、白目の表面が腫れてくる病気です。
これは、急性のアレルギー変化であることが多いです。
アレルギー性結膜炎
アレルギー性結膜炎は、年齢を問わず多い病気です。繰り返したり、慢性化する場合は、当科にてアレルギー採血検査をして原因を調べることもできます。
結膜結石
これは慢性のアレルギーによって結膜内にカルシウムの結石ができ、それが粘膜を突き破ると、角膜をこすって痛みが出ます。
結膜弛緩
また、加齢性変化では、結膜弛緩というものがあり、白目の表面の結膜があまって、だぶつき、角膜とまぶたとの間に挟まって違和感を生みます。程度がひどい場合は、切除手術が奏功します。
結膜リンパ濾胞
結膜リンパ濾胞といって、小さなリンパ液の入った袋が多数形成されることもあります。これも異物感の原因になるので、切除をお勧めします。
結膜腫瘍
結膜には腫瘤もできます。良く見られる有名なものに、翼状片があります。通常鼻側に出現します。他部位に起こる場合、偽翼状片と呼ばれることもあります。フリクテンやデルモイドのこともあります。目立つ場合、乱視が惹起されている場合は手術加療をお勧めします。
結膜腫瘍は乳頭腫のような良性腫瘍が多いです。頻度は少ないですが、結膜にも癌が出ることがあります。結膜上皮癌やMALT(マルト)リンパ腫などです。切除して、病理検査の結果に応じて治療を選択します。私はこの分野を専門にしています、安心してご相談ください。