水晶体の病気
水晶体の病気はあまり多くはありません。
代表的な病気として白内障、緑内障があります。
白内障
これは加齢現象ですので、すべての人に現れる変化です。
当院では、眼瞼・外眼部疾患治療に専念するために白内障手術を行っておりません。提携病院、あるいは近隣の眼科医院に紹介させていただきます。
後発白内障
白内障術後におこる変化として、後発白内障があります。白内障手術は自前の水晶体の袋を残してその中に眼内レンズが入っています。この袋が術後に濁ることがあり、そのため見えにくくなります。
この濁りはYAGレーザーという特殊なレーザーで袋を破ることで改善されます。
当院には最新式のレーザーがありますので、いつでも照射可能です。
水晶体が原因で起こる緑内障
狭隅角緑内障(発作)
角膜と虹彩の間には前房と言われる隙間があります。
目の中(毛様体)で作られた房水は目の中を潅流したあと、隅角の線維柱帯と言われる場所に吸い込まれていきます。生まれつき、前房の隙間が狭い方は、白内障が進行してくるとさらにこの隙間が狭くなります。風邪薬などの内服などがきっかけとなって、虹彩が少し開いた状態になった場合、この前房のスペースが全く無くなってしまって目の中の房水が排出できない状態になり、眼圧がとても高い状態になることがあります。
これが急性緑内障発作です。この状態が3日間続けば、失明する恐れがあると言われています。頭痛や吐き気が強いので、脳出血を疑われることがあります。
治療は、白内障手術を行うか、レーザーで虹彩に穴をあけて、房水の流れを確保するしか方法がありません。当院では、色素レーザーとYAGレーザーを組み合わせた方法で処置しますので、角膜に与える影響が少ないやり方で穴を開けることができます。
落屑症候群
生まれつき、水晶体にフケのような白いかす(落屑)が出来る方がおられます。片眼のことが多いです。この落屑が房水の流れ道である線維柱帯につまって、眼圧が上がり緑内障になる方がいます。
緑内障点眼をしても利き目が薄い場合、線維柱帯にレーザーを打つことがあります。約7割の方で効果が出ます。このレーザーも当院に備えておりますので、必要な時はいつでも処置することができます。