IPL(ドライアイ治療)
あなたのドライアイはどのタイプ?
涙は99%の水(液層)と1%の脂から成り立っています。ドライアイには「水が足りないタイプ」「脂が足りないタイプ」の二つに大きく分かれます。最近の研究で、「脂が足りないタイプ」のドライアイが多数派であることが分かってきました。
マイボーム腺機能不全(MGD)は、点眼薬で改善しにくい、このタイプのドライアイを引き起こします。IPL治療は、マイボーム腺機能の改善が目的ですので、術前の診察で、あなたの目のドライアイのタイプと、MGDの有無について確認します。
目の解剖と涙の構造
まぶたの内側には、マイボーム腺という器官があり、涙の油分を分泌しています。このマイボーム腺の出口が、細菌感染、ホルモンバランスの崩れなどによって詰まり、様々な病気を引き起こします。これを、マイボーム腺機能不全MGD(Meibomian Grand Dysfunction)と言います。
マイボーム腺機能不全(MGD)とは
自覚症状
目の不快感、異物感、乾燥感、圧迫感
マイボーム腺開口部異常所見
(1)血管拡張(2)粘膜皮膚移行部の前方または後方移動(3)眼瞼縁不整
(1)~(3)のうち1項目以上あるものを陽性とする。
マイボーム腺開口部閉塞所見
(1)マイボーム腺開口部閉塞所見
(2)拇指による眼瞼の中程度圧迫でマイボーム腺から油脂の圧出が低下している。
(1)、(2)の両方を満たすものを陽性とする。
マイボーム腺関連疾患
- 眼瞼縁炎
- めばちこ(霰粒腫、麦粒腫)
これらの疾患も、IPL治療で改善する可能性があります。
Lumenis (M22)によるIPL治療
ルミナス社のIPL(Intense Pulsed Light)という特殊光を、まぶたにフラッシュし、マイボーム腺周囲の血行や組織自体に作用して、機能を活性化させます。
プローブの先端に、サファイヤガラスがついており、照射部が冷却されるため、痛みが少ない治療を行えます。
施術の様子
アイシールドは必ず装着します。1回に両眼で8~10発照射します。3~4回当てることで、効果が得られることが多いです。
一回の施術後、6-8週間は開けて施行します。通常は特に痛みを感じませんが、肌色の濃い人、産毛が濃い人は若干の痛みが出ることがあります。(ゴムで弾かれた程度)術後に赤味が出ることがありますが、数時間で改善します。
フィルターと深達度(適応)
施術の流れ
予約
お電話にてご予約ください。(TEL:0798-65-5708)
初回診察
IPL問診→施術内容説明→承諾書
- 施術前の準備
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- 当日までに、できるだけ顔そりをしておいて下さい。(難しければ、当院のシェーバーできれいにします)
- 当日は化粧をしないでお越し下さい。コンタクトレンズは施術前に外してください
IPL治療(当日)
IPL照射自体は10分程度です。全部で1時間程度かかります。
- 当日の流れ
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- 専用のジェルを塗ります。
- 目の周りに照射する時は眼球保護のため、麻酔の目薬をした後に専用のアイシールドを入れます。
- 一回の照射時間(10分程度)、両眼で8-10発です。やや痛みを感じることがあります。
- ジェルを拭きとります。
- IPL照射後は、赤味の確認後、すぐにお化粧をしていただけます。洗顔は当日から可能です。お風呂も入
れます。
治療後
再診、投薬などをおこないます。
- 治療後の注意
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- 治療後、皮膚が赤味を帯びますが、通常2-3時間で戻ります。(赤味がひどい場合は、お薬を出します)
- 通常シミは薄くなりますが、まれに濃くなる人がいます。
- 治療後、約2週間は日焼け厳禁です。日焼け止めをお使いください。(SPF30以上)
- 細心の注意を払って照射しますが、まつ毛近辺の病巣の場合、まつ毛の本数が減る可能性があります。